さて、前回の記事では、EA21Rのエアコン部品を流用してR134a化を進めるという方針で組んでいましたが――どうやら、訂正の訂正が必要になりそうです。
EA21Rホース、F6Aでは使えませんでした
調べていくうちに分かったのですが、EA21Rに搭載されているK6Aエンジンと、私の乗るEA11RのF6Aエンジンでは、コンプレッサーの配置が左右逆になっています。
・K6A → 車両向かって左側にコンプレッサーがあるため、ホースが内巻きで逃げる構造
・F6A → 向かって右側にあるため、ホースが上に逃げる必要がある構造
結果、K6A用のホース(EA21R純正)はF6A車両ではそのままでは使用できないということに。使おうと思えば加工で何とかなるかもしれませんが、今回は潔く諦め。
幸い、ディスチャージブロック付きのキレイな状態なので、個人売買に出して処分することにします。また、F6A・R134a仕様の車両は国内でも生産数がごく少数(2000台程度?)なので、手に入るか微妙なところです。
新品ホースが普通に出てくる件
とはいえ、F6A用のR134aホースを探すと――案外普通に出てくる。車種共通なのか、流用品なのか、理由は不明ですが、必要なパーツはだいたい揃いました。
逆に、中古でないと出てこない部品も一部あり、配管類は中古を選択。まあ、配管は洗浄が比較的簡単なので、そこは気にしなくていいでしょう。
EA11Rの前期・後期を見分けるポイントとしては、低圧側に筒があるかどうかですね。筒がなく、エバポ側に低圧注入があるかどうかですね。
エバポ洗浄でちょっとやらかす
届いた中古のエバポレーターを徹底洗浄。ガソリン→灯油→キャブクリーナーと試しましたが、やはりガソリンが一番よく落ちる。
ただし、今回は誤ってアセトンを使用してしまい、ナイロンコーティングを少し溶かしてしまったかも…。幸い、思っていた以上にスラッジが取れたので、トレードオフと割り切ることに。
安全面を考えると、灯油で洗ってエアブローが最も現実的な方法かもしれません。
エキパンは昔の失敗品を再利用
エキスパンションバルブは新品を買う予定でしたが、倉庫を漁っていると、R12仕様時代に買って使わず失敗した新品が出てきたので、そちらを装着。
開き具合を調整してあるかどうかは記憶が曖昧ですが、低圧が高すぎれば再調整すればいいということで、とりあえず使ってみる方向で。
今回はエバポケースがしっかり嵌まった
何度もダッシュボードを外した影響か、前回はエバポケースの密着が甘く、風量も微妙でした。が、今回は丁寧に組んだので、内気循環時の風量には期待できそう。
再選定した部品リスト
今回、前回の反省を踏まえて選び直した構成は以下の通りです。
- 配管類:EA11R(R134a仕様)
- エバポレーター:EA21Rでも可(流用)
- レシーバードライヤー:EA21R、ジムニーなど
- コンデンサー:EA21R対応品
- コンプレッサー:スズキ軽なら大体合う説(今回はワゴンR)
- エキスパンションバルブ:EA21R用
次回、いよいよ組付けと動作チェックへ
ということで、部品が一通り揃ったので、次はいよいよ組付け編に突入します。狙いはアイドリング時での15度以下の冷風到達。
このまま一気に完成までもっていきたいところですが、また何かあれば記事にします。