必要な部品が揃ったので、今回は通常のレトロフィットに加えて、エアコン稼働時の冷却強化&安定化工夫を追加施工していきます。
今回揃えた部品一覧(R134a仕様)
- サクションホース:95710-80F50
- ディスチャージホース:95720-80F50
- レシーバーアウトレットパイプ No.1:95732-80F50
- レシーバーアウトレットパイプ No.2:95733-80F50
- デュアルプレッシャースイッチ:95526-50G30
- コンデンサー:95311-80F50
コンプレッサーとエキパンは既存品を活用。冷媒はR134aを使用します。
エアコンの作動仕組みと圧力・温度の関係(おさらい)
- コンプレッサーが冷媒を圧縮 → 温度・圧力が高い状態でコンデンサーへ。
- コンデンサーで液化 → レシーバードライヤーで水分除去・液化安定化。
- エキパンで膨張 → エバポレーターで気化し冷却。
- 低温・低圧の冷媒がコンプレッサーへ戻る → 循環が続く。
ポイントは、使用後の冷媒がどれだけ低温か。冷媒体の温度が低ければ、コンプレッサーの負荷軽減と冷房効率向上につながります。
今回の冷却強化アイデア
① 高圧&低圧配管の銅板熱橋による冷却強化
エバポレーター直前の高圧・低圧配管をグラフェン銅板で接続し、高圧配管を低圧冷媒の冷気で冷やします。これにより、コンプレッサーへ戻る冷媒温度が低下し、循環が安定化します。
② 低圧配管の保温/遮熱対策
エンジンルーム内を通る低圧配管は、熱源(タービン出口など)近くを通るため高温化しがち。
そこで、サーマルパッド+アルミクロステープ+サーモチューブで完全保温・遮熱を図ります。
夏でも風がぬるくなる問題への対策
カプチーノのヒーターコアはバイパスバルブ非装備。
夏でも常に温水が流れる構造のため、風がわずかに温かく感じられるのが難点。
そこで、ヒーターユニットにバイパスバルブを増設し、夏場はヒーター通過を遮断して純冷風を実現します。
構想まとめ(今回の施工プラン)
- 高圧・低圧配管に銅板熱架橋を設置
- 低圧ラインをサーマル保温/遮熱
- ヒーターコアにバイパスバルブ設置(15mm径対応)
- 部品調達:グラフェン銅板・銅板0.5mm・サーマルパッド・ホースバンド・アルミクロステープ・サーモチューブ・バイパスバルブ
これらの追加施工で、狙いはアイドリング時で15℃以下の冷風と冷房安定性の向上です。
次回の記事では、実際にパーツを加工・取付けていく様子を詳しくお見せします。お楽しみに!